チャート分析には様々な方法がありますが、ぜひ覚えておきたいのがチャートパターンです。
チャートパターンとは、ローソク足が特定のパターンを形成して、相場の方向性やトレンドの転換ポイントを教えてくれることをいいます。
代表的なチャートパターンをいくつか覚えておけば、プロのように的確なタイミングでエントリー・エグジットが計れるようになります。
今回は、大手投資機関のプロが使っている注目のチャートパターンを厳選してご紹介していきます。
ぜひ、実践にお役立て下さいね。
ローソク足のチャートパターンを覚えよう!


相場の先行きって本当にわからないよね。正確に予測する方法はあるの?



残念ながら100%正確に相場を予測することは誰にもできない。ただ、ヒントを得ることは可能なんだよ。
例えば、チャートを注意深く分析してみると、上昇や下降を予告するヒントのようなものが度々出現しているのがわかります。
それがチャートパターンです。
この機会にチャートパターンを覚えて勝率を上げていきましょう!
ローソク足の基礎知識


これからチャートパターンを活用するうえで、まず押さえておきたいのがローソク足です。チャートパターンを読むうえで、ローソク足が決め手となることも多いからです。
最初に復習もかねて、重要なローソク足をいくつか確認していきます。


押さえておきたいローソク足一覧表


上昇サイン
- 大陽線
- ハンマー(安値圏)
- 小陽線
- 十字線・一本線(安値圏)
- ドラゴンフライ
下降サイン
- 大陰線
- 逆ハンマー(高値圏)
- 小陰線
- 十字線・一本線(高値圏)
- グレーブストーン
など、ローソク足のサインもチャートパターンと一緒に使うと効果的です。
ローソク足は江戸時代から使われていた!?
余談ですが、ローソク足は江戸時代の日本で生まれた分析手法です。
米商人の本間宗久氏が、簡単に帳簿をつけるために考案したのがローソク足だったのです。1990年代に米国の分析アナリストによって注目され、世界中で使われるようになりました。
ローソク足は一般投資家から大手機関のプロまで、幅広く使われている人気の手法なのです。



本間宗久氏の酒田五法が基盤になっているチャートパターンも多いんだよ。ローソク足やチャートパターンは江戸時代からずっと使われてるんだ!
ローソク足のパターンから相場予想ができる
ローソク足チャートは、市場の動きに合わせて上に下にとつねに動き続けています。ジグザグを作ったり、大きな山を作ったりと、チャートには色んなパターンが形成されていきます。
一見、まったく不規則に何の関連性もなく動いているように見えるチャートも、実は、価格が大きく動く時には特定のパターンをつくる傾向にあるのです。
つまり、その特定のパターンを知ることで相場予想が行えるというわけです。勝率を上げるために、ぜひともチャートパターンを覚えておきましょう。



SNSでも、チャートパターンを確認してからエントリーするって投資家がたくさんいたよ。
rumaの環境認識
— ruma@専業 (@FxRumasan) May 14, 2022
①月足~日足でラインとローソク足を見て長期の流れを確認。
↓
②4時間足、1時間足でチャート全体の流れ、勢いを見る。
③そして長期との整合性を確認。
↓
④15分足で短期の流れを確認しつつ、プライスアクション、チャートパターンでエントリーを探ります。
是非お試しあれ!
相場の動きが読めるチャートパターン


チャートパターンは世界中で使われている人気の分析手法です。
プロの投資家たちが、長い年月をかけてチャートパターンを研究したうえで現在に至っています。歴史に裏付けられた信頼性が高い分析手法でもあるのです。
それでは、NYウォール街のプロも活用している代表的なチャートパターンをいくつか見ていきましょう。
モーニングスター


モーニングスター = 上昇シグナル
まず一番に覚えたいチャートパターンは「モーニングスター」です。「モーニングスター」は、酒田五法にて「明けの明星」とも呼ばれているチャートパターンです。
陰線ローソク足 → 十字線 → 陽線ローソク足 = モーニングスター
下降トレンドが下がりきった後で、3つのローソク足が並んで出てきた時は上昇トレンドに転換するシグナルです。十字線を星に見たててモーニングスター(明けの明星)という名称がつけられました。
モーニングスターは暗闇の中、突如として光り輝く希望の星。夜明けを告げる明星が、下降トレンドが終わり上昇トレンドの幕が開けたことを教えてくれるのです。
トレード例


イブニングスター


イブニングスター = 下降シグナル
「モーニングスター」とセットで合わせて覚えおきたいのが「イブニングスター」です。「イブニングスター」は酒田五法でいうところの「宵の明星」のことです。
陽線ローソク足 → 十字線 → 陰線ローソク足 = イブニングスター
上昇トレンドが昇りつめた後で、3つのローソク足が順番に出てくると、下降トレンドに切り替わるシグナルです。夜の訪れを知らせる一番星に見たててイブニングスター(宵の明星)と呼ばれています。
イブニングスターは、太陽が沈み空がしだいに暗くなってきた時に出現する夜の星。イブニングスターの訪れによって、相場が上昇のピークを過ぎたことを知るのです。これから下降トレンドの始まりです。
トレード例


このチャートでは、イブニングスターが2連続で出現しています。最初のイブニングスターが出てきた後は一旦は上昇に向かい判断に悩むところです。アクティブ派は十字線の出現で「売り」を決断するのもありかもしれません。
慎重派は十字線の後の動きを待ちます。2つ目のイブニングスターが確認できれば、次の陰線が下がり始めたあたりでエントリーを探ってみましょう。
ダブルトップ・ダブルボトム


「ダブルトップ・ダブルボトム」は、ローソク足チャートが2つの山・2つの谷をつくるチャートパターンのことです。
「ダブルトップ」は下降シグナル、「ダブルボトム」は上昇シグナルとして使われています。
ダブルトップ
ダブルトップ


ダブルトップ = 下降シグナル
ダブルトップはアルファベットのMのような形をつくるチャートパターンです。
ローソク足が2つの山を作って下にさがり始めると、そこから下降トレンドが始まる傾向にあります。
ダブルトップを見極める目安は、
- 下から上がってきた相場が2つの山をつくる
- 2つの山の頂点がほぼ同じ高さにある
- 中央の安値を下に抜けようとしている
となります。
トレード例


上下したローソク足が2つの山をつくったのを確認したら、中央の安値にサポートラインを引いて価格が下に抜けるかどうかを見ます。
安値のラインを、価格が完全に下に抜けたら下降トレンドへの可能性が高くなります。このチャートでは、恐るべき大陰線が長く1本出ていることが決め手になっています。
ダブルボトム
ダブルボトム


ダブルボトム = 上昇シグナル
ダブルボトムはアルファベットのWのような形をつくるチャートパターンです。
ローソク足が2つの谷(下向きの山)をつくって上に向かい始めると、そこから上昇トレンドが始まる傾向にあります。
ダブルボトムを見極める目安は、
- 上からおりてきた相場が2つの谷をつくる
- 2つの谷の底がほぼ同じ位置にある
- 高値ラインを上に抜けようとしている
となります。
トレード例


下降トレンドにあったローソク足が、2つの谷をつくったのを確認したら、中央の高値にレジスタンスラインを引きます。上昇しはじめた相場が、レジスタンスラインを上に抜けるかどうかを注意して待ちます。
高値のラインを完全に上にブレイクしたあたりが「買い」のタイミングになり得ます。このチャートでは大陽線が2連続で出来かけていることが、ダブルボトムのシグナルを裏付けていますね。
トリプルトップ・トリプルボトム


「トリプルトップ・トリプルボトム」は、ローソク足チャートが3つの山・3つの谷をつくるチャートパターンのことです。「ダブルトップ・ダブルボトム」に山や谷が1つ増えた形になります。
「トリプルトップ」は強い下降シグナルとして、「トリプルボトム」は強い上昇シグナルとして使うことができます。
トリプルトップ
トリプルトップ


トリプルトップ = 強い下降シグナル
トリプルトップは3つの山がならぶチャートパターンです。
ローソク足が3つの山をつくった後で下にさがり始めると、そこから下降トレンドが一気に始まる傾向にあります。
トリプルトップを見極める目安は、
- 下からあがってきた相場が3つの山をつくる
- 3つの山の頂点がほぼ同じ高さにある
- 安値ラインを下に抜けようとしている
などがあります。
トレード例


まず2つ目の山が形成された時に、ダブルトップかなとサポートラインを引いて待機しておきます。サポートラインで下に抜けずに反転したら、トリプルトップの可能性があるということですね。
次に3つ目の山を確認。サポートラインまで価格がおりてきたらトリプルトップが形成、サポートラインで下にブレイクするかどうかを注意して待ちます。
ブレイクが確認できたら、価格が下に向かう可能性が高くなります。
トリプルトップの場合は、3回も山をつくっています。上昇を狙っていた投資家からの損切が入りやすくなります。ダブルトップよりも下落に勢いがつきやすいので注意です。
トリプルボトム
トリプルボトム


トリプルボトム = 強い上昇シグナル
トリプルボトムは3つの谷がならぶチャートパターンです。
3つの谷をつくった後で価格が上がり始めると、そこから上昇トレンドが一気に始まることが期待できます。
トリプルボトムを見極める目安は、
- 上から降りてきた相場が3つの谷をつくる
- 3つの谷の底がほぼ同じ位置にある
- 中央の高値を上に抜けようとしている
などがあります。
ちなみに、トリプルボトムは元祖・酒田五法では「逆三山/ぎゃくさんざん」といいます。
トレード例


2つの谷が並んだらダブルボトムの準備、ブレイクせずに3つの谷が並んだらトリプルボトムで準備をします。
3つ目の谷で反発した相場が、レジスタンスラインに向かい始めるタイミングで、いつでもエントリーできるように構えておきます。上図チャートでは、ちょうど3つ目の谷底から伸びている大陽線がヒントです。上昇に向かう可能性は高いと判断。


トリプルボトムは、3回も安値からの反発を繰り返しています。ブレイクを待つ投資家の数も増えていると想定できます。ブレイク後の価格が伸びやすいことが特徴です。
ヘッドアンドショルダー


「ヘッドアンドショルダー」は、3つの山・3つの谷をつくるチャートパターンですが、2つ目の山と谷の高さが異なるのが特徴です。
「ヘッドアンドショルダートップ」は下降シグナル、「ヘッドアンドショルダーボトム」は上昇シグナルとして使われています。
ヘッドアンドショルダートップ
ヘッドアンドショルダートップ


ヘッドアンドショルダートップ = 下降シグナル
ヘッドアンドショルダートップは2つ目の山が突き出るタイプのチャートパターンです。両側の山は中央の山よりも低い位置にあります。
3つの山が並んでヘッドアンドショルダーが形成されると、そこから下降トレンドが始まる可能性が高いと見ます。
ヘッドアンドショルダーかどうかは、
- 下からあがってきた相場が3つの山をつくる
- 中央の山が一番高い
- 両側の山は中央よりも低く、ほぼ同じ位置にくる
以上が見極めるポイントです。
トレード例


1つ2つ、3つ目の山が確認できたらヘッドアンドショルダーで、下降に向かいそうです。サポートラインを引いて、下にブレイクするかどうかを見極めます。
サポートラインを完全に下に抜けきったら「売り」のタイミングとなり得ます。上図チャートの場合は3つ目の山の頂点と、サポートラインあたりでちょうど逆ハンマーが出ています。下降シグナルを補足する材料となりますね。


ヘッドアンドショルダーボトム


ヘッドアンドショルダーボトム = 上昇シグナル
ヘッドアンドショルダーボトムは2つ目の谷が深くなるタイプのチャートパターンです。両側の谷は中央の谷よりも高い位置にきます。
3つの谷ができてヘッドアンドショルダーボトムが確認されたら、そこから上昇トレンドの始まりです。
ヘッドアンドショルダーボトムかどうかは、
- 上から降りてきた相場が3つの谷をつくる
- 中央の谷が一番低い
- 両側の谷は中央よりも高い位置、ほぼ同じ位置になる
以上が見極めるポイントです。
トレード例


ヘッドアンドショルダーボトムが形成されそうになったら、レジスタンスラインを引いて待ち構えます。上図チャートでは途中から大陽線が連続で出現して、大陰線の姿がなくなっていますね。上昇への可能性が強いと見ます。


ヘッドアンドショルダーが上にブレイクしたら、勢いつけて上がりそうです。



チャートパターンってすごいよね。パターンを覚えたら絶対に勝てるの?



チャートパターンに限らず絶対に勝てる方法って存在しないんだよ。どんな分析手法もあくまでも判断材料の1つ。その他の手法と組み合わせて使うようにしよう。
チャートパターンっていろいろありますが、それのみで機能するものなんてほぼ無いです。
— 奏(かなで)@サラブレッドトレーダー (@kanademasu_) May 5, 2022
ダマシのオンパレードだと思い、トレードしましょう。#投資家さんと繋がりたい #投資初心者さんとつながりたい #投資初心者 #投資女子



では引き続き、人気のチャートパターン「トライアングル」「フラッグ」を見ていこう!
トライアングル


「トライアングル」は、その名称からも想像がつくように三角形をつくるチャートパターンです。比較的に出現しやすいチャートパターンで、数あるパターンの中でもとくに人気があります。
「トライアングル」は3種類あります。
- アセンディング・トライアングル
- ディセンディング・トライアングル
- シンメトリカル・トライアングル
では、3種類の「トライアングル」がどんなシグナルを発するのか見ていきましょう。
アセンディング・トライアングル
アセンディング・トライアングル


アセンディング・トライアングル = 上昇シグナル
アセンディング・トライアングルは英語のAcsending(上昇する)を意味する三角形のことです。高値ラインが水平で安値ラインが上に向かうパターンを指しています。
基本的に上昇トレンドの時に発生し、上昇トレンドがさらに継続するシグナルとして使われています。
アセンディング・トライアングルは、
- 高値の位置が水平に伸びる
- 安値の位置がしだいに高くなる
- 値幅がしだいに狭くなる
などがチェックするポイントです。
高値の位置は変わらないものの安値が上がるということは、上昇への期待が高まっていることを表しています。
トレード例


高値の位置が水平に動き出したら、安値がどうなっているかを確認します。安値の位置が徐々に上がっているならアセンディング・トライアングルです。高値にレジスタンスライン、安値にサポートラインを引いてブレイクを待ちます。
レジスタンスラインを完全にブレイクしたら「買い」のチャンスです。
ディセンディング・トライアングル
ディセンディング・トライアングル


ディセンディング・トライアングル = 下降シグナル
ディセンディング・トライアングルは英語のDecsending(下降する)を意味する三角形のことです。高値ラインが下がり安値ラインが水平に伸びるパターンを指しています。
下降トレンドの時に発生しやすく、ディセンディング・トライアングルから下降トレンドがさらに継続するシグナルと見られています。
ディセンディング・トライアングルは、
- 高値の位置がしだいに低くなる
- 安値の位置が水平に伸びる
- 値幅がしだいに狭くなる
などがチェックするポイントです。
安値の位置が変わらずに高値が下がるということは、下降への不安が徐々に大きくなっていることを表しています。
トレード例


安値の位置が水平、高値が下がり始めたらレジスタンスライン・サポートラインを引いて待機します。
ディセンディング・トライアングルは、上昇への材料が足りずに高値が伸び悩んでいることの表れです。下にブレイクすればまだまだ下降トレンドが長引く可能性があるのですね。
完全にサポートラインをブレイクするなら、下降トレンドに向かうことが期待できます。
シンメトリカル・トライアングル
シンメトリカル・トライアングル


シンメトリカル・トライアングル = 上昇・下降シグナル
シンメトリカル・トライアングルは、上下対称・Symmetricalを意味する三角形。上昇と下降と双方の可能性をもつニュートラルなチャートパターンです。三角持ち合いとも呼ばれているパターンのことで、売りと買いの力が均等なことを表しています。
- レジスタンスラインを上にブレイクしたら下降
- トレンドサポートラインを下にブレイクしたら上昇トレンド
というように、ブレイクする方向によって判断が変わってきます。
トレード例


高値ラインがしだいに低くなり、安値ラインがしだいに高くなってきたら、シンメトリカル・トライアングルが出現する合図です。レジスタンスラインとサポートラインを引いて様子を見ます。
上にブレイクした時は「買い」、下にブレイクした時は「売り」で稼げるチャンスです。どちらに行くかわからないため、様子見ムードの投資家が増えるのが特徴。
ブレイク後に大きな値動きが見られることも珍しくないようです。
フラッグ


「フラッグ」は、その名のとおり旗の形をしたチャートパターンです。上向きのフラッグは「上昇フラッグ」で、下向きのフラッグは「下降フラッグ」と呼びます。
「上昇フラッグ」は上昇シグナル、「下降フラッグ」は下降シグナルとして使います。
上昇フラッグ
上昇フラッグ


上昇フラッグ = 強い上昇シグナル
上昇フラッグは急上昇したあとで一旦売りが入り、再び上昇トレンドが継続する状態を表しています。旗の部分が下向き、値幅が均等になっていることが特徴です。
上昇トレンドの継続は、市場の買いムードが盛り上がっていることを意味していて、強い上昇シグナルと見ることができます。
トレード例


上昇フラッグが出現するような相場では、どこまでも上昇トレンドが続くことも珍しくありません。2回、3回と上昇フラッグが出現することさえあります。
旗の部分が確認できたら、レジスタンス・サポートラインを引いて構えておきましょう。レジスタンスを上にブレイクしたら「買い」の目安となります。
下降フラッグ
下降フラッグ


下降フラッグ = 強い下降シグナル
下降フラッグは急下降したあとで、一旦回復したかのように見えてさらに売りが継続する状態を表しています。旗の部分が上向き、値幅が均等になっていることが特徴です。
下降トレンドの継続は、市場心理が悪化していることを意味しています。下降フラッグは強い下降シグナルとなります。
トレード例


下降フラッグは注意が必要な危険なシグナルでもあります。下降フラッグを下にブレイクすると、売りが止まらないことが度々あるのです。
時には2回、3回と下降フラッグが続くことも。恐ろしいですよね。
ロングポジションを損切しそびれた時は、フラッグが出現しかけた時点で早めのエグジットが無難かもしれません。下降フラッグは敏感に反応したいチャートパターンだといえます。



チャートパターンのことがわかってきたから、トレードに自信がついてきたわ。他にも覚えておくものはある?



「ウェッジ」って聞いたことあるかな? 最後にこれを覚えればチャートパターンはばっちりだよ!
それでは最後に、これも人気のチャートパターン「ウェッジ」を見ていきます。
「ウェッジ」には色々なタイプがあって名称が若干ややこしいのが特徴です。名称から入るとわかりづらいので形で覚えるようにしましょう。
ウェッジ


「ウェッジ」は、英語のWedge/くさび型のこと。ドアストッパーのような形をつくるチャートパターンです。
「ウェッジ」は大きく「上昇ウェッジ」と「下降ウェッジ」の2種類があります。ここで注意したいのは「上昇ウェッジ」は下降シグナル、「下降ウェッジ」は上昇シグナルとなることです。
上向きのウェッジが出たら下降、下向きのウェッジが出たら上昇と覚えておくとよいでしょう。
上昇ウェッジ
反転型上昇ウェッジ


反転型上昇ウェッジ = 下降シグナル
反転型上昇ウェッジとは、下からきた相場がウェッジ型に上昇したあとで、下降トレンドに切り替わるパターンのことです。
緩やかな上昇トレンドの値幅がしだいに狭くなるのが特徴です。方向性を定める材料が乏しい時や、取引き量が減少している時に出現することが多いです。
継続型上昇ウェッジ


継続型上昇ウェッジ = 下降シグナル
継続型上昇ウェッジとは、下げてきた相場がウェッジ型に上昇したあとで、下降トレンドが継続するパターンのことです。
下降トレンドが一時的に反転しそうになって、また元に戻るのが特徴です。上がると期待した投資家が、思ったような値動きが見られずに手を引いていくようなイメージですね。
トレード例


下降トレンドで上昇の気配を見せた時は、すぐにエントリーせずにレジスタンス・サポートラインを引いてウェッジかどうかをチェックします。
上図チャートの場合は、サポートラインに近づき継続型上昇ウェッジが形成されようとしています。完全に下にブレイクしたら、まだまだ下がると判断して早めの「売り」を検討です。
下降ウェッジ
反転型下降ウェッジ


反転型下降ウェッジ = 上昇シグナル
反転型下降ウェッジとは、下げた相場がウェッジ型に下降したあとで上昇トレンドへと転換するパターンのことです。
緩やかな下降トレンドの値幅がしだいに狭くなるのが特徴です。悪材料が出尽くして売りの勢いが弱まっていることを表しています。
継続型下降ウェッジ


継続型下降ウェッジ = 上昇シグナル
継続型下降ウェッジとは、簡単にいうと上昇トレンドが小休止した後で、もとの上昇トレンドにもどるパターンのことです。
とくに下げの理由が見つからない時に、利確売りが落ち着くと再び上昇トレンドが継続していきます。
下降ウェッジトレード例


上昇していた相場が下降ウェッジを形成しました。反転型か継続型かレジスタンス・サポートラインを引いて様子を見ます。
このチャートでは、レジスタンスのブレイクと同時にハンマー・大陽線が上昇トレンドの継続を後押ししています。


大陽線が伸び始めたあたりで「買い」を検討したいですね。



色んなパターンを見てきたけど、自分でチャートパターンが見つけられるかな。



慣れるまでは見つけるのが大変かも。上手く見つけられない時は無理せず様子をみて、チャートパターンがしっかりと現れるまで待つことも大切だよ。
チャートがぐちゃぐちゃ、チャートパターンもわかり辛い時は様子見が一番👍
— スキャトレふうた@FX億トレーダー (@fuuta_fx_trader) May 10, 2022
早速チャートを見てパターンを探してみよう!


ローソク足チャートは様々な形状のローソクが入り乱れています。いざパターンを探そうと思っても、なかなか探せずにもどかしい思いをすることもあるでしょう。
実際のチャートパターンは、きれいなラインでぴったりと型にはまるわけではありません。
ローソク足の大まかな動きを見ながら、概ねのところでラインを引いてみることが上手に探すポイントです。
時間足を変えたり、チャートを拡大・縮小したりするとパターンが見えてくることもあります。
まずは、現在・過去のチャートを見ながらパターンを探す練習から始めていきましょう!