「FX」とは「Foreign Exchange」の略称で、日本語では「外国為替取引」という意味になります。
海外ではForexとも呼ばれています。
多くの人がその名前を聞いたことがあるかもしれませんが、実際にどのような取引なのでしょうか?
また、どのようなリスクがあるのでしょうか?
この記事では、FXに対する疑問を解消するために、FX取引の目的や仕組み、億を稼げる人がいる理由などについて解説します。
さらに、FX取引に伴うリスクやリスク管理の方法なども紹介します。

「外国為替取引」って実際のところどういう取引なんだろう?



ごく簡単に言うと、通貨同士を交換する取引のことだよ。この記事ではFXに関して知っておきたいありとあらゆる基本的な情報を載せてあるから、ぜひ最後まで読んでみてね!
外国為替証拠金取引(FX取引)とは?
外国為替証拠金取引(FX取引)とは、小額の証拠金で大きな取引ができる仕組みです。
自分が保有する通貨の価値が上がると予測してその通貨を買い、逆に価値が下がると予測して売ることができます。


FX取引では、小額のお金(証拠金)で大きな取引ができるように、レバレッジという仕組みを使います。
レバレッジとは、小さな力で大きなものを動かすテコの原理を利用して、小さなお金で大きくお金を動かして取引を行うことができます。
レバレッジの倍率が大きいほど大きな取引ができますが、リスクも高まります。
現物取引では、通貨の売買において全額を決済する必要があります。同様に、株式の取引でも全額を決済します。
しかし、FXの証拠金取引では、売買によって発生した利益分または損失分のみを決済するため、必要な証拠金が少なくて済むことが特徴です。


FX取引は、通貨の相場が上昇するか下落するかを予測して、上がると思ったら買い、下がると思ったら売るというシンプルな取引です。
FX取引では、少額の証拠金で大きな取引ができます。
たとえば、20万円の証拠金で2億円の取引が可能です。
例えば、1米ドル110円で購入し、1米ドル130円で売却した場合、1,800万円の利益を得ることができます。
このように、正確な相場予測とリスク管理を行うことで、億単位での利益を得るトレーダーも存在するのです。
㊗億トレになりました㊗
— クロユキ@FX億トレーダー。平日毎日20時からFX Live放送中(リアルタイムトレード実演中) (@fkuroyukix) August 28, 2020
2020年4月からガチって始めて、途中調子にのって1000万溶かして絶望も味わいましたが、なんとか合計収益が1億円突破することが出来ましたー😆
目指すは『月億』ですので走って行きます🏃
これからも先出しトレードなどYouTubeも更新していきますのでよろしくお願いします👍
この方は億トレーダーのようですね。
「1,000万溶かして」とコメントにあるように、先ほどの例でいうと米ドル110円から100円になると900万円の損失が出てしまいます。大きな利益が出る半面、リスクがあることがわかりますね。
FX会社は国内業者と海外業者では仕組みもリスクも違います。このことは、後述しますので詳しく見てみましょう。



「通貨」という単位はどのように決められているの?



FX取引の「通貨」は米ドルが基準になっているから、1米ドル=1通貨で100万通貨だと100万米ドルになるよ。
FX取引の共通単位pipsとは?
外国為替取引では、世界各国の通貨を取引しますが、通貨ごとに単位が異なります。
たとえば、1ドル=130円の場合、1円は0.77セントになります。
通貨の相場は常に変動しており、変動のたびに計算する必要があります。
そこで、外国為替取引では、共通の単位としてpip(percentage in point)を定めています。
pipは「ポイントの割合」を意味し、通貨ペアの値動きを表す際に利用されます。


クロス円 USD/JPY、EUR/JPYなど | ドルストレート EUR/USD、GBP/USDなど | |
---|---|---|
1pip | 0.01円(1銭) | 0.0001ドル(0.01セント) |
10pips | 0.1円(10銭) | 0.001ドル(0.1セント) |
100pips | 1円(100銭) | 0.01ドル(1セント) |
クロス円の場合、米ドル/円やユーロ/円などは1銭(0.01円)の単位が1pipとなります。
ドルストレートの場合、ユーロ/ドルやポンド/ドルなどは米ドルの0.01セントが1pipとなります。
これにより、異なる通貨同士の価格変動を簡単に把握することができます。
例えば、「円が何pips動いたか」「米ドルが何pips上昇または下落したか」「ユーロが何pipsの幅で横に動いている」などを、瞬時に理解することができます。


スプレッドは常に変動していますが、上の図のとおり買値と売値には1.5pipsの差があるのが分かります。
買い(BUY)と売り(SELL)の差が大きくなればなるほど手数料が高くなり、取引コストがかかることになります。
利益を少しずつ積み上げていく場合、手数料が高くなると利益が減ってしまうことがあります。



スプレッドで利益が減るってどういうこと?



スプレッドの差が大きい=手数料が高いということ。利益額より手数料の金額が大きくなり利益が減る場合もあるから注意しよう。
通貨ペアの仕組み
外国為替取引で、実際に売買する通貨の組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。
たとえば、米ドルと円を取り扱う場合、「米ドル/円」は「USD/JPY」と表記されます。
「USD/JPY」という表記は、米ドルを表す「USD(United States Dollar)」と、円を表す「JPY(Japanese Yen)」の略称を組み合わせたものです。
このように通貨ペアを表記することで、どの通貨がどの国の通貨であるかを明確にし、取引を円滑に行うことができます。


日本のFX取引上位10通貨ペアの取引量のシェアは以下のとおりです。
順位 | 通貨ペア | 通貨ペア名 | シェア |
---|---|---|---|
1 | USD/JPY 米ドル/円 | 75.80% | |
2 | AUD/JPY 豪ドル/円 | 6.58% | |
3 | GBP/JPY ポンド/円 | 6.27% | |
4 | EUR/JPY ユーロ/円 | 4.92% | |
5 | EUR/USD ユーロ/米ドル | 3.14% | |
6 | GBP/USD ポンド/米ドル | 0.75% | |
7 | AUD/USD 豪ドル/米ドル | 0.49% | |
8 | NZD/JPY ニュージーランドドル/円 | 0.46% | |
9 | MXN/JPY メキシコペソ/円 | 0.39% | |
10 | GBP/AUD ポンド/豪ドル | 0.35% |
米ドルと円を組み合わせた「米ドル/円」は、外国為替取引において最も人気のある通貨ペアで、全体の4分の3を占めています。
通常、米ドルと円を組み合わせた通貨ペアは全体の60%前後を占めるのが一般的ですが、2023年2月現在、日米金利差が広がったことにより、さらに人気が高まっています。



通貨ペアって何種類くらいあるの?



通貨ペアの種類はFX業者によって異なるけど、国内FXの場合は20種類程度で、海外FX業者の場合は、34~83種類まである。
国内FXと海外FXの違い
外国為替法改正により外国為替証拠金取引が始まってから、海外FX業者と国内FX業者の仕組みに大きな違いが生じました。
主な違いは以下の4点です。
1.レバレッジの倍率が違い


国内FX業者と海外FX業者でレバレッジの倍率・取引量に応じた必要証拠金(必要資金)が大きく違います。
1米ドル=130円の取引 | 国内FX25倍 必要証拠金 | 海外FX5,000倍 必要証拠金 |
---|---|---|
1万通貨(130万円) | 52,000円 | 260円 |
10万通貨(1,300万円) | 520,000円 | 2,600円 |
100万通貨(1.3億円) | 5,200,000円 | 26,000円 |
国内FX業者のレバレッジは最大25倍ですが、海外FX業者では5000倍以上あります。
たとえば、1.3億円分の米ドル/円の取引を行う場合、国内FX業者では自己資金が約520万円必要ですが、海外FX業者の場合、5,000倍のレバレッジを活用することで、わずか26,000円の自己資金で取引することができます。
一般的に「レバレッジの倍率が高い取引は危険」と言われることがありますが、それ自体が危険なわけではありません。
レバレッジ倍率が高い場合、自己資金を少なくて済むため、大きな利益を狙える一方、損失も大きくなる可能性があるため、リスク管理が重要です。
そのため、ハイレバレッジは小資金でも取引ができるため、取引量に幅を持たせることができ有利になる場合があります。



ハイレバで勝つ方法はこの記事で詳しく解説している


ゼロカットシステムの有無
ゼロカットシステムとは、万が一口座に入金した資金が急激に減少し、口座残高がマイナスになってしまった場合でもマイナス残高を無償で0円に戻してくれる仕組みのことです。
つまり、投資家が大きな損失を被ることを防ぐための仕組みであり、安心して取引を行うことができます。


ゼロカットシステムは、一部を除きほぼ全ての海外FX業者が採用しており、口座残高がマイナスになっても追証を請求されることはほとんどありません。
ゼロカットだけど助かったゼロカ
— Yoshi0804@損失▲4400万円/鉄の掟=最大5ロット (@spy666s9) December 16, 2021
英ポンド予想外の利上げ pic.twitter.com/IG9p6uUSl3
このツイートをしている方はゼロカットで救われています。
2015年1月15日に発生したスイスフランショックでは、わずか50分間で3,800pipsも急激な変動が起きました。
このため、国内FX業者で取引をしていた多くの日本人トレーダーが追証を請求され中には破産に追い込まれた人もいました。
海外FX業者で取引していた日本人トレーダーは、事実上追証を請求されずに済んだ人が多かったのです。



口座がマイナスになるということはその分誰かが払わないといけないと思うけど誰が払うの?



取引口座を開いている海外FX業者が取引相手に払ってくれるんだよ。



そんなことをしてFX会社は潰れないの?



スイスフランショックのときは、大手のアルパリというFX会社が倒産したけど、預金は全額ユーザーに返還されたんだよ。お客さんの預金はきちんと別の銀行口座に預金して弁護士しか引き出せないようにしていたからね。
DD方式とNDD方式の違い
インターバンク市場とは、銀行同士が行う外国為替取引などの市場であり、特定の場所があるわけではありません。世界中の大手銀行やFX業者、証券会社が取引を行う場で、個人投資家は直接取引することができません。
FX業者は、インターバンク市場で取引する際、大きく分けてDD方式とNDD方式の2つの注文方式を採用しています。
それぞれの方式には特徴があり、自分に合った取引方法を選ぶことが重要です。


DD方式とは…Dealing Deskの略称で、FX業者とユーザーが相対取引をする方式です。ユーザーはFX業者と1対1で取引し、ユーザーの利益はFX業者の損失、ユーザーの損失はFX業者の利益という関係になります。DD方式のFX業者は、ユーザーからの注文を受け、その後にFX業者としてインターバンク市場でカバー取引を行います。
一方NDD方式とは…Non Dealing Deskの略称で、ユーザーの注文にスプレッドを上乗せしてインターバンク市場に直接流すため、ディーラーは介入しません。そのため、ユーザーはパブリックな世界のトレーダーとインターバンク市場で直接取引することができます。
FX。
— 大向 房枝(ペンネーム)FX、BO アカ🔰です (@oomukaihusae) November 22, 2020
DD方式の業者だと ノミ行為をする可能性があるらしい。
今 本番トレードに使ってる会社は、「まるでノミ行為をしてるかのように 私の勝ちを妨害してるなあ、もしや…」と思っていたけど、あの会社はDD方式かな?
NETは繋がってるのにチャートが遮断されたり、上がる所で買いが入らなかったり、他
この方は、DD方式のFX業者が「まるでノミ行為をしているかのように私の勝ちを妨害している」と指摘しています。ノミ行為とは、業者が価格操作をしているという意味です。
インターネットを通じた取引環境では相手の顔が見えないため、取引の透明性は業者選びをする際に非常に重要な要素となります。



DD方式ではユーザーの注文をFX業者が受けるって、どういうこと?



たとえばユーザーが買い注文をすると注文した通貨を業者から買うことになり、業者はカバー取引という形で同じ通貨を銀行や証券会社に注文するんだ。ユーザーに売った価格より安く買えればその分業者の利益が増えるってことだよ。
税金の税率が違う
実は国内FXと海外FXでは所得の種類も税金の種類も異なります。
国内FX | 海外FX | |
---|---|---|
所得区分 | 先物取引に係る雑所得等 | 雑所得 |
課税方式 | 申告分離課税 | 総合課税 |
税率 | 20.315%(固定) | 15~55%(累進課税) |
日本では株式投資などで申告分離課税が適用され、税制的に優遇されています。
同様に、国内FXで得た利益についても申告分離課税が適用されます。
この場合、所得額に対して20.315%の税率で済むため、所得税には影響しません。
しかし、海外FXで得た利益については、総合課税に分類されます。
総合課税方式では、現在の所得にFXで得た所得が上乗せされるため、所得が多い方が税率は高くなります。
日本の所得税は累進課税であるため、現在の給与所得にFXで得た利益を上乗せした累進課税率に対応しなければなりません。
課税所得額 | 所得税率 | 復興税 | 税額控除 | 住民税率 |
---|---|---|---|---|
195万円以下 | 5% | 所得税額×2.1% | 0円 | 10% |
195万1円~330万円以下 | 10% | 所得税額×2.1% | 97,500円 | 10% |
330万1円~695万円以下 | 20% | 所得税額×2.1% | 427,500円 | 10% |
695万1円~900万円以下 | 23% | 所得税額×2.1% | 636,000円 | 10% |
900万1円~1,800万円以下 | 33% | 所得税額×2.1% | 1,536,000円 | 10% |
1800万1円~4,000万円以下 | 40% | 所得税額×2.1% | 2,796,000円 | 10% |
4,000万1円~ | 45% | 所得税額×2.1% | 479万6,000円 | 10% |
この観点から見ると、給与所得など現在の所得が多い人は国内FXが有利で、現在の所得が低い人は海外FXが有利ということになります。
税率の計算方法などはここでは割愛しますが、従来の所得額にFX所得を加えた合計所得額が540万円未満の方は海外FXが有利で、540万円以上の方は国内FXが税金面では有利です。
特に給与所得者に関しては、海外FXを利用することで節税効果を得ることができますが、個人事業主や法人に関しては、青色申告や会社設立などの手段で国内の納税額を大幅に減らすことができます。



1月1日から12月31日の1年間にFXで20万円以上の利益がある場合は確定申告が必要になるから脱税にならないように気を付けよう

